中学受験の明日のために その60 中学から寮生活をするのは良いことか?

 鹿児島県のラ・サール中学や佐賀県の早稲田佐賀中学、北海道の北嶺中学など、中学から寮生活をする生徒がいます。寮生活を経た知り合いと会った事がありますが、自律心があって協調性のある人が多かった印象です。

ラ・サールは大学進学実績が良いですし、早稲田佐賀は半分早稲田に進めます。北嶺は医学部に強いので、将来の進む道が明確であれば中学から寮生活を体験させることは悪くありません。特に、自分に甘かったり親に反抗的でコントロールがきかない子供は、親離れさせると親のありがたみがわかるでしょう。いつも一緒にいると、感謝の心を忘れがちになるのは人類共通です。

入る際の偏差値に比べて大学への進学先が良いのがこういった学校の特徴です。教育の質が高いだけでなく、生徒に自律心が身につくことで良い進学実績に繋がるのだと考えられます。勉強は結局自分との戦いであり、自分の努力で成績を伸ばすしかないので自律心のある人が強いです。大学生以降になっても強いです。

大人になると誘惑がたくさん出てきます。その誘惑に負けず、自分の為すべきことを為せる人は信用できますし出世しやすいです。10代で受けた教育は、大人になってから多大な影響を及ぼすので、10代で寮生活をするメリットは多いです。

実は、親が子離れできないケースがあります。この場合は少し心配です。精神的に成長しないまま大人になる可能性があるからです。成長しないままに大人になると、困るのは本人でありその家族です。現代は年齢相応の精神年齢でない大人が多い事が社会問題となっています。健康なのに働かず親元で暮らしている人や、嫌な事があるとすぐに仕事を辞める人などは精神的に幼いことが原因です。本人の問題はもちろんありますが、それを許している大人にも問題があるのです。

10代で甘やかされて育ったのに、20歳を過ぎてから突然大人として扱われても本人は対応できません。そうならないために、愛のある厳しさで突き放すことが時には必要な場合があるのです。

今日はここまで。読者に幸運が訪れますように。

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