子供たちと日々接していて思うことは、教育は本当に難しいということです。ここは言った方がいいのか、放っておいた方がいいのか、どうすれば自ら勉強してくれるようになるのか、など悩む毎日です。
保護者の方も同じだと思います。人の心を扱うわけですから、子供によって接し方は変わりますし、タイミングによって良い結果になったり悪い結果になったりします。人と時と場所によって正解が異なるために、教育は今でも研究段階なわけです。教育学がそもそも研究段階なわけですから、学校教育や学習塾の教育も、言い方は悪いですが実験段階なのです。
かつての日本の教育は、教師に強い権力を持たせて言うことを聞かせる詰込み学習でした。個性を持つことを許さず、全員が平均的な能力を身につけ、会社に入って社会の歯車となることを目的とした教育でした。高度経済成長期はそれで良かったのです。日本の経済が右肩上がりだったので、皆が同じことをして一丸となることで幸せになれたからです。
しかし今は異なります。経済は右肩下がりで、コロナ禍でますます不景気になることが予想されます。皆と同じことをやっていては貧しくなる一方なのです。皆と同じことをすることで安心する日本人の特性は、これからはマイナスに働くことでしょう。
子供の教育も同じです。皆が通っている塾だからその塾に行かせようというのはお勧めしません。そもそも塾に行かせる必要があるのか、家で教育して動画コンテンツで勉強させてみようか、など一つ一つ自分で調べて、考えて、行動することが大事になります。
こんなに偉そうに書いている私も、正解なんてわかっていません。試行錯誤しながら、これが正解に近いのではないか、と考えて発信しているに過ぎないのです。自身の体験を元に言わせてもらうと、教育の結果はすぐには出ません。10年くらい経て、じわじわと効いてくるのが教育です。そのくらい時間が経たないと教育の良し悪しなんてわからないのです。
ですので、失敗を恐れずにチャレンジしてもらいたいです。ただし、わからないからと言って何でもやっていいわけではありませんし、逆に放任しすぎるのも無責任でしょう。わからないなりに本気になっている姿を子供は必ず見ていますので、お互い悩みながら歩んでいきたいですね。
今日はここまで。読者に幸運が訪れますように。