生徒を見ていて感じることは、伸びる人は自分1人でどんどん勉強を進めていく人ですね。授業中にこれをやって下さいと言うと、その問題を解いた後、すぐに別の問題を解きたがる傾向にあります。解説が始まっても別の問題を考え続けていて、話を聞かなかったりします。話は聞いた方が良いのですが、不器用な子はいますし没頭している時間は能力が伸びているので、話を聞くように無理強いはしない方が良いでしょう。
またリアクションの大きい生徒は伸びます。感受性が強いので、解法に感動したり、新しい事を知るのに喜びを感じるので、記憶に残りやすいのです。家庭環境も大事ですね。明るくて、細かい事をあまり気にしない家庭で育った子供は、伸び伸びと勉強できている傾向があります。
さらに「何で?」が口癖の人は伸びやすいですね。疑問に感じた事を人に聞けるのは、素直な子です。素直な子は伸びやすく、これは従順というわけではありません。自分の気持ちに正直に生きているという意味です。疑問に感じる事を質問でき、嫌なものを嫌と言え、喜怒哀楽の激しい子は伸びる傾向にあります。
こういう子は、親や大人からすると一見育てにくい子ですが、従順で聞き分けの良い子より成長しやすいのです。手がかかる子の方が、今は大変かもしれませんが意外と早く自立したりします。手がかからず、成績優秀な子は、中学生くらいからいきなり勉強しなくなったりする場合があるのです。
印象に残っているのは、中学3年生のある女の子を家庭教師で見ていた時のことです。その子は、小学生の頃に成績優秀で親御さんは全く手がかからない子だったと言っていました。入試も楽々クリアできると思いきや、まさかの不合格。滑り止めで受かった学校に通う事になり、そこで全く勉強しなくなりました。
親とのぶつかりがなく育った子供は挫折に弱いのかもしれません。良い子は危険とよく言われますが、自分の体験から考えてみても一理ある話ですね。
今日はここまで。読者に幸運が訪れますように。