中学受験の明日のために その11 算数ができるようになると受験は有利

 中学受験は様々な受験の方法があります。関東の多くの学校は4教科の入試であり、関西では一部、3教科(算数・国語・理科)の入試があります。学校や日程によっては2教科や1教科の入試もありますが、数は多くありません。2教科、3教科、4教科に共通して言えるのは、全て算数が必須であるという事です。学校側が単なる暗記で突破できる生徒ではなく、論理的に物を考える土台が身についている生徒を求めているということです。このことから、算数ができるようになれば受験でかなり有利であることは間違いありません。

算数は1問あたりの配点が大きく、部分点のない問題が多いです。9割合っているけれど、最後の計算で間違えた生徒と、全くわからなかった生徒とで点数が同じになってしまうシビアな科目です。また小問の繋がりが強く、(1)で間違えると芋づる式に(2)以降も間違える問題が多いです。1つのケアレスミスが大きな失点に繋がる可能性を秘めている科目なので、本番では最初から最後まで注意深さが求められます。

では算数で点数を取るにはどうすればいいのでしょうか。最近の研究では、算数は遺伝の要素が強いという結果が出ていますが、あくまでも要素が強いのであって全てではないと強調しておきたいです。中学受験の問題は大きく4つに分かれます。基本問題、標準問題、やや難問、難問です。ここで知っておいてほしいことは、やや難問や難問を解ける必要はないという事です。これらは他の生徒も解けない事が多いため、点数差が開きにくいのです。合否を決定するのは基本問題と標準問題でいかに失点しないか、なのです。

基本問題や標準問題は、繰り返しの演習でほぼ解けるようになります。定着にかかる時間に個人差はありますが、仕組みを理解し繰り返し練習すれば、入試の典型問題で手も足も出ないということはないです。典型問題を全て正解できるようになると、算数で足を引っ張ることはないので他に得意教科があれば十分に合格できます。これは算数が苦手な生徒に向けての戦略です。得意な生徒はやや難問や難問を正解させて、他の生徒と差をつける戦略になります。

算数は中学生以降も数学という形で出てきます。将来旧帝国大学に行きたい場合は、数学から逃げることはほぼできません。今のうちに算数の基礎力を固めることで、中学以降にあまり苦労しないで済みます。私が言いたい事は、「とにかく算数からは逃げないように」という事です。

 今日はここまで。読者に幸運が訪れますように。

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